TECH-M JOURNAL

ジャーナル

VOL.1
ヒトコトモノを大切に生きる長谷川さんの素敵なライフスタイル。

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原因不明の難病を抱えていらっしゃるにも関わらず、誰よりもパワフル、誰よりも自動車好きな長谷川吏志さん。
“車は私の人生そのもの”と広言してはばからない長谷川さんとテックエムがいかに巡り会ったのか紹介してみたい。

 手強い――。 それが長谷川さんに対する第一印象。 実際、ご自身ブロガーとしても有名であり、フォロワーはそれこそ無数、夜会など集まりにおける存在感はそれこそ半端なものではない。 吸い込まれるような眼差しにすこし躊躇したことも事実。 だが、それはこちらの勘違いだったことにすぐ気づいた。

いつ誰にでも丁寧かつ真摯な語り口調と真剣な眼差しは、相手を萎縮させるのではなく、饒舌にさせるいわば舞台装置。 距離が近づくにつれて、あらゆるコトモノを一言一句見逃さず吸収しようという姿勢だったのだとひしと感じた。 長谷川さんを思うとき、一期一会という言葉が思い浮かぶ。 いまこの瞬間を大切に生きておられるからこそ、何事にも真剣であり続け妥協なくこだわりを注がれているのだろう。

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 たとえば、テックエム自慢の“ストレッチ”。 今年の夏、イルカclubの東海ツーリングに参加する道すがら刈谷ハイウェイオアシスにて偶然出会った際、「F56の足廻りはノーマルだけど、“ストレッチ”する意味はあるのだろうか。 いま唯一感じている不満であるロール量を抑えられるのなら抑えてほしい」と剛速球よろしく切り出されたそう。 “もちろんです”、その次の日に長谷川さんは来店されたというから、いかに切実な要望であったのか分かろうというものだ。

 「相棒であるミニは2014年11月に購入しました。 それまでに国産と輸入車を含めて計24台乗り継いだことになります。 じつは根っからのセダン派なのですが、家族構成の変化を受けて途中やむなくミニバンに乗ったことも。 が、子供が大きくなりヴェルファイアを所有する意味がなくなったことに気づき、かねて憧れだった輸入車を購入。 ゴルフ6GTIに始まり、E91ツーリング、F30セダンと十数年ぶりにセダンに還ることが出来ました」

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 走りを標榜する憧れのBMWセダンをついに手に入れた長谷川さんは大満足されていたが、 その代償としてご自身の健康を削る作業を日々強いられることになった。 そう、車椅子の積降ろしである。 難病を発症して以来、懸命なリハビリを通じて休み休みながらも立てるまでに回復した長谷川さんながら、 トランク位置の高いセダンへの積降ろしは負担が大きく、 ときにうずくまって動けなくなるほど腰下が痛むことがあったという。 医師からのアドバイスは当然ながらも負担のすくないクルマへの乗り換えだった。

 「トランク位置が高い、それが負担となる自分の体に対してケア観念が薄まっていたんでしょうね。 なにせ久しぶりのセダンでしたから(笑)。 ただ、セダン以上にドライブするのが大好き、いつまでハンドルを握れるのか分からない以上、 負担は最小限に抑えるべきだったのも事実。 そこでよりトランク位置が低く使い勝手の良いコンパクトサイズに乗り換えることに。 候補はF56ミニ・クーパーSとF20型M135i。 今時のFFは高速コーナーでもアンダーが出ないものなんですね、その深化ぶりに驚きました。 ただ、F20系のフェイスがどうにも受け入れられなくて(笑)」

 欧州車は純正の素性良さを活かしつつモデファイするのがベターと考える長谷川さん。 ホイールや足廻りはあえてノーマルのまま、 駆け抜ける歓びをいっそう引き出す吸排気系チューニングやボディ補強などを中心に、 ミニ・クーパーSの調律を楽しんでおられた。 が、そんなノーマル+α主義の長谷川さんが唯一不満を覚えていたポイントがあった。 それが前述した“ロール”だったのである。

 「18歳で免許を取得してから36年、それこそ訪れたプロショップは100店舗を超えています。 主宰者や代表者にも数多くお会いしましたが、水元さんと巡り会ったときの衝撃はいまだに忘れられません。 BMWに対するこだわり、マフラーや足廻りに対するこだわりに感動したのです。 とりわけマフラーと対話するようにハンドリングし、かつ調律を加えていく真摯な姿勢はスペシャリストそのもの。 だからこそ、テックエムにしか為し得ない“ストレッチ”に非常なる興味と関心を抱いたのです」

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 詳しくは別の機会に設けるのでそちらを参照してほしいのだが、 要するにテックエムが実践している“ストレッチ”とは、コーナリング時における内輪側の伸びを押さえ込むことで追従性を高めることを目的としたメニュー。 爽快な走りを標榜するBMWは“停まる・曲がる・走る”を常人が想像する以上のレベルで具現しており、 サスペンションのごく一部をきちんと調整するだけで劇的にインプレッションが変わるものなのだ。

 「正直、驚きました。他店ではロールを抑えるには強化スタビライザーを装着するしかない、 といわれていたのに、“ストレッチ”を受けた愛車はロール量が明らかに減っただけでなくリアの追従性が格段に高まり、 しかも路面入力すらマイルドに。 ソフトな乗り心地に生まれ変わったにも関わらず、何故ロールが減るのか。 水元さんにレクチャーを受けて理論は分かったのですが、それでも純正の足廻りのままレーンチェンジ、 コーナリングが恐ろしく安定した事実にいまだ驚きを隠せません」

 長谷川さんの左手はアクセルやブレーキ操作を行うためのレバーを握る必要があり、 ハンドリングはもっぱら右手の仕事。 ロールがキツければ切り増さねばならず、ましてや腕が遠くなりがちな左コーナー時に発生すると慌ただしい作業が迫られる。 ロールに対する懸念は人並み以上に深刻だったであろう。長谷川さんはいう。

 「ハンドルを握っているときは健常者となんら変わりません。 それゆえ、いかにスポーツドライブを楽しもうが罰則も等しく受けるべきなのです。 ただし、クルマから降りればハンディキャップを抱える障碍者。だからこそ、 ミニに乗っている時は自分なりに輝いていたい、いや輝いていると思うんですよ。 運転することが最高の至福であり、リハビリ。 これからも絶大なる信頼を置くテックエムとともに“ミニがある暮らし”を大切にしていきます」

 長幼を問わず人の一生には必ず春夏秋冬があり、長谷川さんのドライビング人生は、 もしかしたら秋口に差し掛かっているのかも知れない。 だが、一年後二年後を見据えてどこまでも前向きに今後の計画を熱く語る長谷川さんに不満という名のロールはない。

Gute Reise, Weihnachten von Mary, Lieber Herr Hasegawa!!

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