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TECH-M Motor Journals No.8

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column.03 / TECH-M OIL MAINTENANCE

使用条件や状況に応じた
オイルメンテナンスを心掛けていますか。

 

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 オイルメンテナンス。あまり結びつかない組み合わせだと思います。 普通ならば、平たくオイル交換というべきかも知れませんが、 ここ最近のBMWにはロングドレイン・インターバル(長寿命オイル)指定縛りがあり、 従来型のオイル概念が当てはまりづらくなってきています。 BMWでは15,000km毎でのオイル交換を推奨していますが、 いくら酸化安定性や清浄分散性能に優れる長寿命オイルといえどもスラッジが溜まったり劣化が進んだりするのは当然のこと。

ましてや、ロングドレイン・インターバルを前提に開発されたエンジンは内部各部のクリアランスが広く、 通勤やちょい乗り程度のドライブでは熱膨張する時間が十分に稼げず、 そのクリアランスを埋めるまでに至りません。 結果、隙間に発生した水蒸気がオイルに混じり乳化、金属保護能力がどんどん低下していきます。 また、クリアランスが大きいということはそれだけオイル消費が激しいわけで、 メーカーサイドはオイル総量を増やして減り続けるオイルを継ぎ足し続けることでロングライフ性を維持しようと考えているわけです。 要するには、大きな水槽の水を定期的に一部交換することで、水質を保とうというわけですね。

 

 ですが、アウトバーンを走る一台は、説によれば3,000kmで1リッター近くを消費するとか。 しかも、劣化が進めばオイル被膜が薄まり本来直接擦れ合うはずのない金属同士の滑りが悪くなり、 金属表面に摩耗キズが生じてしまいます。 エンジンの回転が重い、高回転がダルい、などの症状はオイル劣化の証しです。 そして、ロングドレイン・インターバルを忠実に守ったユーザーのBMWはことごとくエンジンが壊れています。 継ぎ足すだけでは、やっぱりメーカー推奨目安であった25,000km毎(現在は15,000km毎)を乗り越えることは出来ないのです。

 

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 松コースはBMW純正指定ブランドであるカストロール、竹はニューテック、 梅はガルフレーシングのオイルを使用。 トップ性能的には竹のニューテックの方が松コースよりも上なのですが、 どこか劣化が激しい印象があり、小まめに交換される方やサーキットにおける使用頻度の高い方にこそオススメです。 とはいえ、無難にワインディングや5,000kmまでの使用がベターかも知れません。 梅はごくごく一般的な普段使いされているお客様にオススメの、 ガルフレーシングにてブレンド済みの「5W40」です。 最後に、ロングドライブや旅行によく出掛ける、あるいはサーキット走行を嗜まれるユーザーはぜひ当店自慢の松コースを。 性能維持力に優れたカストロールのブレンドオイルならば劣化速度が遅く、 2回目交換時に一番変化が少ない。 逆にいえば効果が体感できるオイルほど劣化が激しく消耗頻度が高いともいえます。

 

 ブレンドの配合率はオイル銘柄ごとに処方箋が出ていて、その表に基づいて調合していくわけですが、 純正オイルの粘度は必ず燃費対策が入っているので、一番おいしい粘度でも一番フィーリングが良い粘度でもなかったりするんですよね。 だから、純正粘度の指数となる5W30、0W30はややシャバめな数値と考えてください。 その基準指数から下をすこし高めるのか、あるいは上を硬めにするのか。 ブレンド配合率を何度も変えてデモカーにて試行錯誤を繰り返した結果、 最良と思えるブレンドオイル粘度がそれぞれの車種/グレードで見つかりました。

たとえばF82型M4に搭載されているS55エンジンには、松コースのカストロール製ブレンド「2.5W37.5」という粘度がぴたり。 このブレンドオイルは本当に良いです!! フィーリングも抜群ならば次回交換時における変化(劣化→劇的回復)も少なく、 安定したエンジンフィーリングを保ってくれる。 また、高速走行やサーキットが中心というM4ユーザーならば、 同じく松コースのカストロール製ブレンド「7.5W50」をオススメしたいですね。 高温高負荷下において一番熱ダレが少なくオールマイティなフィーリングといえましょう。

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 ならば、その他モデルにはどのコースや、どんな粘度が良いのかと気になる向きもいらっしゃいましょう。 これも結論からいえば、企業秘密なので悪しからず(笑)。ヒントとして故郷の水は旨い、のひとことを。 回答はぜひ当店にお越しいただいて聞いてくださいますように。 もちろん、初めてお越しいただいたお客様に、考え方を押しつけるようなことはいたしません。 当店のオイルに対する考え方について共感してくださった方や、興味を抱いていただいた方には、 オイルメンテナンスのアレコレをご説明させていただきます!!

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